令和3年度・高専からの大学編入【東京工業大学編】
こんにちは。久しぶりの投稿です。最近は研究とバイトで忙しいです。
さて、今回のページでは「令和3年度の東京工業大学の編入試験」の前日・当日の流れをゆるーく紹介していきたいと思います。息抜き程度に見てください。
試験前日(8/23)
午前10時30分くらいに地元のJR最寄り駅を出発して、2時間30分くらいで大井町駅に着きました。ホテルのチェックイン時間が15:00だったのですが、早めについてしまったのでホテルに荷物だけ置かせていただいて、大学の下見へ。あ、ホテルは「VIA IN 東京 大井町」という大井町駅最寄りのホテルをとりました。
大井町駅は不思議なつくりをしていて、「え?大井町線どこ?」っていう感じでした。大井町線のホームがあるのは坂を上がった方でした。30分くらい迷いました(下見って大切ですね)。
行きは各駅停車の溝の口行きでした。各駅停車の割には大岡山まで早いなと思ました。
大岡山駅を出てすぐに東工大。あまりにも近すぎて驚きました。本キャンパスは駅出てすぐには見られなかったのですが、少し進むと見えます。本館を見た時に、「ここまで来たのか...。」と思いました。
大岡山キャンパス・本館の様子
下見も終わって、大岡山から大井町へ。帰りは急行大井町行きに乗ることができました。各駅停車に戻りたくなくなるほど早く、大井町まであっという間でした。
帰ったころにはチェックインができる時間になってたので、チェックインして部屋へ。泊った部屋は15階でした。
部屋に荷物を置き、ひと段落ついてから過去問を解きました。解いているうちに18:00になり、夕食を食べる場所を探しに外へ。ホテル内にはCOCO’Sがあったのですが、レストランという気分ではなかったので近くの富士そばへ。かつ丼セットを注文。美味しかったし、満足感がありました。
夕食を済ませ、ホテルの1Fにあるセブンイレブンに翌日の朝食と昼食を買いました。
部屋へ帰って、すぐにシャワーを浴び、その後化学の新研究を眺めていました。
そして23:00に就寝。
試験1日目(8/24)
朝5:30起床、朝食を食べながら過去問を眺めてました。8:40くらいに到着することを目標に行動しました。試験会場入りしたのは9:00くらいでした。手続きとかは特になく、決められた会場に向かって各自着席する感じでした。私は私服でいったのですが、スーツの人が多くて焦りました。そしていよいよ...。
9:30~ 数学の試験が始まりました。問題の内容とかは過去問を取り寄せて確認していただきたいのですが、今年は「え?そういう問い方?」といった感じで、少々焦りましたが冷静に対応していきました。
>>出題内容をざっくりというと、1問目が二変数関数の極値の個数(場合分け)、2問目が与えられた領域について体積を求める(二重積分、3重積分)、3問目がn次正方行列の行列式の値を求める問題、4問目が条件が与えられているn次正方行列Aについての固有値、部分空間が直和に分解されることの証明、Aが対角化可能であることの証明、といったところです。
休憩90分 1教科終了してすぐにお昼休憩でした。昼食を食べながら物理の参考書を読みなおしました。
13:00~物理の試験が始まりました。まさかの時事問題がらみの力学の問題が...。(泣)
電磁気は基本的なところからの出題で拍子抜けしてしまいまいした。「あれ?どうやるんだっけ?」、まさかの基本問題の解き方を忘れてしまいました。しかし、かけることをとりあえず書いておきました。3問目も驚き、まさかの「波」。私は東北大の物理対策で波の単元も復習していたので対応できました。
>>出題内容をざっくりいうと、1問目が記述式の火星におけるヘリコプターに関する力学の問題(時事的な内容)、惑星に関する基本的な問題、2問目が穴埋め形式の球殻の導体についての電磁気の問題、トロイダルコイルの諸パラメータの算出(磁気エネルギーなど)、3問目が音に関する問題(ドップラー効果などの問題)
休憩30分 睡魔が襲い始めました。しかし、次の科目は化学、2番目に自信がある科目でした。眠気を抑えて、復習をしました。
15:00~化学の試験が始まりました。全体的には解きやすかったかもしれません。一番できたかもしれません。
>>出題内容をざっくりいうと、1問目が無機物質の説明に関する正誤問題、2問目が穴埋め形式の問題(周期表、原子半径、電子配置、イオン化エネルギーに関する問題)、3問目がクラペイロン・クラウジウスの式についての問題(近似が成り立つ理由、与えられた値、式を使って温度を求める)、4問目がシュレーディンガー方程式に関する穴埋め問題(知識が問われます。知っていればそこまで考える問題ではなさそうです。)、5問目が有機化合物の分類についての問題(幾何異性体等)、主生成物を示す問題、6問目が配向性についての問題、生成物の構造を書く問題、試薬等を答える問題、といったところです。
1日目の試験終了後、翌日に行われる面接会場の案内がありました。系によって会場は異なり、かなり遠い会場もありました。下見と試験会場からの所要時間を把握しておくとよいです。
一日目終了!正直、物理があまりできず、落ち込みましたがひとまず大井町へ。大井町に着いた時には夕食の時間でした。やはり安定の富士そばをチョイス。今回は親子丼セットを注文しました。美味しかったです。
富士そばの親子丼セット
その後は一日目と同じ流れでした。速読と金フレを読めるだけ読んでから寝ました。
試験2日目(8/25)
起床6:00
この日はさすがにスーツで行きました。東工大の本館前で黒塗りの車を見かけたので、気になって横目で見たら、降りてきたのは益学長でした。軽く会釈しつつ、試験会場へ。
英語の試験は10:00~でした。英語でとる気はなかったのでそれなりに解答しました。
>>出題内容をざっくりいうと、長文2問構成で1問目の方の文が長めで難易度が比較的優しく、2問目の方が短めで難易度高め。なお、1問目にはその英文の内容についての自分自身の経験を英語で書く作文問題がありました。語数指定は特になかったです。
そして90分の昼休憩
面接開始時間が13:00だったので30分前に控室に向かいました。
そして、13:10分くらいになって、面接開始。私は2番目に呼ばれました。面接の内容はおおむね決まっているようで、変な口頭試問はされませんでした。話すことさえまとまっていれば問題ないと思います。何より面接官の教授の方々(3人)が眠そうだったので、声を張って眠らないようにしました。
面接が終了して、いろんな意味で終わったーと思い、コロナ禍ではありましたが感染防止対策を十分にして東京を自分なりに満喫しました。新幹線が好きなので、東京駅へ行って満足するまで観覧しました。
ついでに、東京駅で家族にお土産として「バターバトラー バターフィナンシェ」を買いました。値は張りますが、価格相応の美味でした。
2時間くらい東京駅を満喫して、帰宅しました。
その後、8/26に東北大学の合格発表があり、結果は不合格。「東工大も無理だろうなぁ」と思い、東工大もあきらめたツイートをしてしまいました。それを父親が発見し、「なぜ誰よりも先にあきらめてるんだ!」と一喝。はっとしました。周りの同級生や後輩、お世話になった先生、そして家族から頑張ってと言われたのにも関わらず誰よりも先にあきらめてしまったのです。一喝されたときは、自分がしたことを後悔しました。その後は、気が抜けたような生活を送り、9/9の合格発表当日。この日の午前中は雨でした。コロナ感染者数も多く、開寮も延期してしまったため、リモートで授業を行っていました。そして12:00。東工大のホームページを既に開いていたのでF5で更新。合格者のPDFが掲載されました。結果は合格。東工大は受験番号が2桁だったのですぐにわかりました。外を見たら、さっきまで雨だったのにわずかに晴れ間が。本当にうれしかったです。それと同時にツイートしてしまったことの後悔や家族との言い争いなどの後悔もありました。
皆さんは、簡単にあきらめることは決してしないでください。
読者の方へ
このページの読者の方の大半が東工大を目指していると思いますが、ご存じの通り東工大の編入試験は他大学の編入試験より遅い時期にあります。勉強だけではなく、専門分野に対するポテンシャルの維持やメンタルケアの長期継続が必須です。7月ごろには周りの同級生の進路が決定してきて、喜びをあらわにするでしょう。しかし、他人は他人で自分は自分。高い目標に向かっているという実感を持てば、自分と他人の線引きはより明確になると思います。煽られても気にすることはないです。また、長期的な戦いに敗れて煽られても同様です。長期的な戦いをしてきた自分に誇りや自信が持てれば、煽ってくる相手が煽れるだけの土俵に立てていないことに気付くのです。
健闘を祈っています!
令和3年度・高専からの大学編入【勉強法・スケジュール・参考書編】
長らくお待たせしました。本ページでは、勉強法、スケジュール、編入試験に向けて使用した参考書等について紹介していきたいと思います。
目次
勉強法について
勉強法を紹介する前に、まず勉強の主軸として置いていた科目について紹介します。
私が勉強の主軸として置いていた科目は数学・化学です。「物理は?」と思った人もいると思いますが、私は物理の問題を解くうえで重要なもののひとつである計算力を数学を通して予め身に着けておくことで、物理の勉強を行いやすくしようと考えました。そのため、主軸には置きませんでした。また、力学的な現象のイメージ力や理解力は多少持ち合わせていたので、これらの力を養うのは後に回しました。
次に、勉強法(順番通り)を以下に示します。科目は関係なく、この勉強法を実行しました。人によって勉強法は様々だと思うので参考程度に見ていただけると幸いです(他の記事も同様)。
1.傾向把握・力試し
5年分くらいの過去問を見ます。また、現在の力でどこまで解けるかの力試しを行います。私は5年分と書きましたが、過去問は多ければ多いほど良い判断材料になると思います。ただし、これらの作業はあくまで分析であるため、私は力試しの際には時間を測りませんでした。(※1)
2.弱点補強の順序決めと実行
1で明らかになった弱点の補強を行います。補強の際は、まず弱点となっている単元に該当する参考書のページに付箋を貼ります(単元の始まりのページ)。その付箋に、弱点補強を行う順番及び期限を記載します。付箋に基づき、演習書を1周します。弱点でない単元の進め方は1でより多くの過去問を見て、単元ごとの問題の出題頻度を考えれて進めればよいと思います。
(1,2を繰り返し行います)
3.Excelで過去問進捗度確認表を作成
過去問の進捗度確認表をExcelで作成します。一度終えたら、セルに○を入力します。部分的に過去問を解いた場合は、セルに回答していない部分「大問2」などと入力し、セルを黄色などで塗りつぶしておきます。疑問点がある場合も同様です。すべて解答した際に塗りつぶしをなくします。
4.タイムアタックと周回
遅くても、試験1,2か月前には過去問を試験時間内に解き終える練習を行います。この際、解答用紙は保管しておきましょう。解答用紙の保管にあたり、ノートよりもルーズリーフの使用をおすすめします。解答用紙には、大学名・科目名・年度を明記しておきましょう。試験直前はこの作業を2,3周行いました。
5.4.の作業に疲れた時には演習書
4の作業はかなり疲れると思います。疲れた時には無理をせず、落ち着いて解くことができる演習書を解きます。
※1:化学に関しては私の専攻ではなかったため、1.の作業では化学系の学科の同級生にどの分野・単元の問題であるのかなどを相談しました。
例:有機化学のアルコールの単元、物理化学の熱の単元など
勉強のスケジュールについて
<1日の勉強時間>
・平日の勉強時間・・・7時間程度
・休日の勉強時間・・・12時間程度
・テスト期間の勉強時間・・・3時間程度
上の勉強時間を念頭に置きつつ、以下のスケジュールの紹介を見ていただけると幸いです。
では、スケジュールについて紹介します。具体的にスケジュール表を作成したのは4年後期からです。また、スケジュールは最低限やる必要があると思ったものだけをある程度の猶予を設けて作成しました。スケジュールに従いたくなくなった時は、様々な参考書をぼちぼち解きました。(そういったものは下記スケジュールには含んでおりません。)
<スケジュール>
【2~4年前期までで行ったこと】
・徹底演習(重積分の単元を2周、行列の単元を1周)
・東工大の過去問(数学、物理、化学)を直近5年分分析、数学は実際に解いた
・フォローアップドリル(熱化学・反応速度・化学平衡)(2周)
・化学の読み物を読破(橋爪のゼロから劇的シリーズなど)
・速読英単語(2周)
【4年生 12月】
・熱力学(基礎物理学演習Ⅰの問、基本問題)
・有機化学概説(アルケン・アルキン~)
【1月】
・例題と演習で学ぶ電磁気学(1章からできるところまで)
・単位が取れる量子化学ノート(ノートまとめと演習)
・授業でもらったプリントを使用した剛体の力学対策
【2月】
・例題と演習で学ぶ電磁気学(1月分の残り)
・徹底数学(複素関数以外の残り分、確率やれればやる)
・過去問(大学(志望大学内で)・教科を問わない)
【3月】
・例題と演習で学ぶ電磁気学(2月分の残り、なければ2周目)
・徹底演習(残り、なければ2周目)
・有機化学概説(残り)
・単位が取れる物理化学ノート(読解、演習)
・Nextstage(文法の単元を進める)+TOEIC対策(金フレ、TOEIC L&Rテスト 初めてでも...)
・東工大の英語
【4月】
5年次からを新ルール適用。月のノルマと毎日欠かさず行うものを明確に決定。
(毎・・・毎日欠かさず)
・毎:Nextstage(3月の残りを50問/dayとして文法まで、イディオム単元を赤シート使用で攻略)
・毎:編入数学関係(複素関数、線形代数、長岡の過去問(数学)×2年分)の中からいずれか1つ
・毎:速読英単語 5題目/day or 金フレ 200Words/day
・有機化学概説(残り)
・セミナー化学(3周目)
・専門の復習(電磁気学も含む)
【5月】
・長岡の過去問(必要に応じて補強を加えていく)
・東工大の過去問(〃)
・東北大の過去問(〃)
・4月分の残り(あった場合)
・毎:速読英単語 5題目/day or 金フレ 200Words/day
【6月以降】
6月以降は過去問解いたり調整を適当にかけていった感じです。6月以降は以下のことをこなしました。最後らへんはだいぶ焦って我武者羅にやりました。
・有機化学演習(1周)
・橋爪のこれだけで合格!理論化学25題(1周ちょっと)
・橋爪のこれだけで合格!無機化学15題(2周)
・橋爪のこれだけで合格!有機化学25題(2周)
・リードα(音・光の単元)(2周)
・青チャート数Ⅱ+B(漸化式の単元)(ちょっとだけしかやってない)
・東工大の英語15カ年(大問5問)
使用した参考書及びレビュー
ここでは、私が編入試験対策に使用した参考書及びそのレビューを行っています。
ここ最近気づいたことがあったので、以下に注意点を記述しておきます。
注意:「これを使えば合格する」とは記述していません。あくまで下記内容はレビューであり、合う合わないは人それぞれあると思います。下記内容に関しておすすめをしている箇所もありますが、あくまでレビューとして記述しております。「定番」という言葉に関しても、私がいくつかの編入体験記及び在学中の周りの使用状況を個人的に見たうえでその言葉を使っているまでであります。
※批判コメントがあったわけではなく、これからの読者の皆さんに誤解が生じないよう注意喚起をさせていただきました。ご理解のほど宜しくお願い致します!
<数学対策で使用した参考書>
・大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)
編入数学とはどのようなものなのかを知る上で使用しました。編入でよく使用されるのは、この本か聖文新社の「編入数学徹底研究」の2つでしょう。全体の難易度としては、やや難しめ。難しい問題はとことん難しい感じです。面白いことに、同じ高専でも学科によって人気な参考書は様々で、私の電気系の学科ではこの本を使っている人が多かったです。誤植がやや多いですが、そのような部分は先生に聞いたり、同級生と一緒に考えてみてください。最新の版を使用しましょう。
・編入数学過去問特訓:入試問題による徹底演習
これは5年前期になってから少し使った感じです。自分が目指している大学の問題を見つけて解いていました。つまみ食いする感じで、全てをやったわけではありません。東北大学の増減極値問題や媒介変数の問題もあったので、旧帝大を目指す人は使った方がよいかもしれないです。東工大の問題もいくつか収録されていました。
・線形代数・講義と演習
この本は全体をやるとオーバーワークになってしまうと思います(ジョルダン標準形などもあるため)。東北大学でだいぶ前に線形空間の問題があったため、その勉強をするために使用しました。
・線形代数の基礎
この本は、高専の専門科目で使用していたものです。線形空間などの演習はこの本で行いました。全部はやってません。
この問題集は高専で使用していたものです。東工大の対策として、特に重積分の単元をやりこみました(STEP UPまで)。高専の問題集のSTEP UPでは編入問題がいくつか取り上げられています。暇な時に目を通してみるとよいでしょう。
・青チャート(数Ⅱ+B)
東北大学の数学対策として、空間図形と漸化式の単元のみをかじる程度にやりました。早め早めにやっておくことをおすすめします...。私はかじる程度にしかできませんでした。
・漸化式の解法 頻出パターン徹底網羅30
東北大学の数学対策に使用しました。解法が丁寧に記載されていて、わかりやすいです。
・数学重要問題集(理系)
東北大学の数学対策として使用しました。媒介変数、微分・積分の単元のみ学習しました。
<物理対策で使用した参考書>
(力学対策)
・基礎物理学演習Ⅰ
この本は定番です。力学、熱力学の単元は例題及び基本問題までやりました。流体力学、波はやっていません。大学の物理問題(微積をつかった問題)に慣れるために使用しました。熱力学の単元は、東工大の対策で使用しました。
(光・波動対策)
・リードα(改訂版)
東北大学の物理対策に使用しました。東北大学では光・波動が出る場合があるため、その単元の補強をこの問題集で行いました。基礎check、基本問題までやりました。
・物理重要問題集
あまり使っていません。こんな問題があるんだな~っていう感じで、問題パターンの収集に使用しました。
(熱力学対策)
・波・光・熱 物理学 [分冊版]
東工大の対策で使用しました。熱力学の基本的な問題が所々にあり、つまみ食いする形で使用しました。これだけでは足りないと思います。
・マセマ 熱力学
証明系の話が多く感じたので、少し使って基礎物理学演習の方に切り替えてしまいました。時間をかけてしっかりと熱力学を対策したい人におすすめです。
(電磁気学対策)
・例題と演習で学ぶ 電磁気学
私としてはおすすめです。難易度は中程度~高といったところです。この演習書は例題を1周、演習問題を2周しました(電磁波の単元を除く)。長岡の対策から、東工大の対策まで幅広くカバーできる演習書だと思います。公式ホームページで詳細解答を見ることもできます。
・単位が取れる電磁気学ノート
電磁気学初心者におすすめです。混乱したり、初心に帰りたい時におすすめな本です。
<化学対策で使用した参考書>
(無機・理論化学対策)
・セミナー化学基礎+化学
私が使ったのは2017版のものです。東工大・東北大の化学対策に使用しました。これは3周しました(有機化学単元・応用問題は除く)。周回しやすいです。
・橋爪のこれだけで合格!無機化学15題
東工大・東北大対策で使用しました。私は2周しました。たった15題ですが、要点がしっかりとまとまっており、問題一つ一つが程よい難易度でよいです。セミナーである程度基礎を固めてからやるとよいと思います。
・橋爪のこれだけで合格!理論化学25題
東工大・東北大対策で使用しました。私は1周ちょっとやりました。一つ一つの問題は重めですが、実力は十分つくと思います。
・フォローアップドリル化学-熱化学・反応速度・化学平衡
化学をどう攻略するべきか悩んでいた際にとりあえずやってみようと思ってやった参考書です。このドリルは薄いため周回しやすいです。レベルは初心向けです。
・化学重要問題集
面白そうな問題をつまみ食いする形で使用しました。
・橋爪のゼロから劇的!にわかる無機・有機化学の授業
読み物です。演習書ではありませんが、かなりやさしめに書かれているので初心者におすすめです。
・橋爪のゼロから劇的!にわかる理論化学の授業
上と同じく読み物です。演習書ではありませんが、かなりやさしめに書かれているので初心者におすすめです。
(有機化学対策)
・マクマリー有機化学概説(第6版)
有機化学を学習する上でベースとなった参考書です。東工大の化学対策で使用しました。例題と小問、章末の基本問題(総合問題、薬箱の中からは除く)を1周しました。化学系じゃない人におすすめ。とりあえず1周するのとしないのとでは大きく差がつくと思います。最新刊の方が読みやすいかもしれないです。解答は別に存在しており、すべて英語です。
・有機化学演習-基本から大学院入試まで
東工大の化学対策で使用しました。全体は難易度中~高程度ですが、あらゆる反応パターンを知る上ではかなり優秀な演習書だと思います。私はマクマリーを1周してからやりました。
・演習 有機化学
論述系の問題に有効だと思います。最初の方を少しやって、あとは上の参考書に移行してしまいました。(東工大の化学対策で使用しました。)
・橋爪のこれだけで合格!有機化学25題
東工大・東北大の化学対策(どちらかというと東北大)で使用しました。これは2周しました(高分子単元を除く)。編入のために高校範囲の有機化学を網羅するにはこれがおすすめです。高分子分野は東工大・東北大ともに出題されることは稀ですが、有機化学の大問の中の小問にある場合があります。軽く目を通しておいた方がよいかもしれません。
(物理化学対策)
・単位が取れる物理化学ノート
初心者にぴったりな参考書だと思います。東工大・東北大の化学対策で使用しました。東工大はもとより、近年は東北大の化学でも大学範囲の分野(物理化学について)の出題傾向があるため、この参考書を用いて対策しました。
・単位が取れる量子化学ノート
初心者向けの参考書です。東工大の化学対策に使用しました。東工大の量子化学の問題は、近年難易度が比較的優しくなっている傾向にあるため、基礎が抑えられるこの参考書は有効だと思います。過去の問題(H26以前)は、この参考書だけでは厳しいと思います。
・バーロー 物理化学 下(第6版)
下巻のみ読み物として使用しました。東工大の化学対策で使用しました。「単位が取れる量子化学ノート」でカバーできない量子化学の分野や化学平衡の分野(リンデマン・ヒンシェルウッド機構など)の補強用として活用しました。
・アトキンス 物理化学(上)
上巻のみ読み物として使用しました。バーローより使用頻度は低め。個人的にはバーローより読みやすいと思いました。
<英語対策(TOEICも含む)で使用した参考書>
・東工大の英語15カ年
6問分やりました。一つ一つが重かったうえに、終盤あたりで手を付けたのでこの程度しかできませんでした。ただ、少しであってもやるのとやらないのとでは、大きく差が出るように思えます。問題慣れするのにはよいでしょう。
・速読英単語(必修編)
4、5周はしたと思います。単語学習というより、長文慣れするために使用しました。英文の内容も面白いものが多いため、楽しんで読めると思います。
・多読英語長文
1周はできませんでした。内容がかなり思想的なものが多い感じで、速読英単語で扱っているトピックとは少々異なる感じです。読解力はつくと思います。
・NextStage
文法の単元を1周しました。文法の単元はノートを使って、単語やイディオムの単元は赤シートを使って学習しました。
・金のフレーズ
TOEIC対策はもとより、東工大の英語対策にも使用しました。(860点レベルまで)
・TOEIC L&Rテスト 初めてでも600点が取れる!
TOEIC対策に使用しました。残念ながら600点は取れませんでしたが、前よりは実力が付いたと思います。
<専門対策>
長岡技科大の専門対策では、以下の参考書を使用しました。基本的には、高専で使っていた教科書を使用して学習するとよいと思います。
・詳解 電気回路演習(上)
交流回路等の電気回路の基本計算がメインです。あらゆる法則・定理を使って電圧・電流を求めたりする問題や複雑な回路計算の演習にはもってこいの参考書です。ただ、私は問題パターン解析用の読み物として使用しました。
・詳解 電気回路演習(下)
過渡現象の問題の演習にぴったりです。難しい問題もあるので、その場合は解法だけ目を通して理解できるようにすればよいと思います。
・電気回路1 直流・交流回路編
電気回路の法則・定理系の基本的な問題が演習できるので良いと思います。誤植は少々。
・制御工学(第2版)
専門の制御工学分野の対策に使用しました。今年は制御分野を出さないと書いていたのですが、電気回路で出してきました(回路方程式から代数方程式にする問題、そこから制御工学系の問題へ派生)。一応対策していたのであがくことはできました。来年はどうなることやら...。
以上です。人によって合う、合わないは様々だと思うので、本屋に行った時などに見つけて試し読みできる場合はしてみてください。新品で買うと高いものもあるので、メルカリやハードオフを利用するとよいと思います。
NEWS
「令和3年度・高専からの大学編入【東京工業大学編】」を投稿しました。息抜き程度に読んでみてください。
令和3年度・高専からの大学編入体験記【概説】
挨拶
こんにちは!この度ブログを開設したbenkeiganiというものです。このブログでは主に、私の経験した高専からの編入学について、勉強の仕方、使用した参考書、学年ごとのスケジュールや試験前日から当日までの流れを紹介していこうと思います。どうぞよろしくお願いします。このページでは大まかなことについて紹介します。
読者の方へ...
この先、説明をしていくにあたって「どこの大学に受かった人なのか?」が気になって読み飛ばされては本末転倒なので、あらかじめここで明記しておきます。私が受験した大学の合否結果は以下の通りです。いずれも学力です。
・東京工業大学・工学院(電気電子系)合格
・東北大学・工学部(電子情報物理工学科-電気工学コース)不合格
目次
自己紹介(高専での成績など)
・学科:電気電子系の学科
・学年ごとの順位について
1年次:4位
2年次:1位
3年次:1位
4年次:1位
5年前期中間:1位
・TOEICのスコア:545(-_-)
・得意な科目:数学、専門(情報系科目を除く)、化学
・苦手な科目:情報系科目、文系科目
・性格:負けず嫌い、落ち込む時はかなり落ち込む
編入学を志した時期・理由
編入学の制度を知ったのが1年後期あたりで、本格的に編入学を志して行動を始めたのは2年後期です。
編入学を志した理由としては、その当時周りの影響で興味を持ち始めたパワーエレクトロニクスの分野を研究している教員が私の高専では少なく、おまけにその研究室は専攻科生をとらないといった感じであったため、パワーエレクトロニクスの分野を研究している教授の多い大学に行って、研究してみたいと思ったためです。また、鉄道を見るのも好きだったので、パワーエレクトロニクスの分野を極めて、社会をインフラの面で支えていきたいと意気込み始めたのも理由の一つです。
学年ごとの編入学先の変化の様子
学年ごとの編入学先として考えていた大学は以下の通りです。4年次にはめちゃくちゃ悩みました。
・1年後期:長岡技術科学大学(ややくっきり)、東京工業大学(ぼんやり)
・2年次:長岡技術科学大学(くっきり)、東京工業大学(ややくっきり)
・3年次:長岡技術科学大学(くっきり)、東京工業大学(くっきり)、東北大学・工学部(ややくっきり)
・4年次:長岡技術科学大学(くっきり)、東京工業大学(くっきり)、東北大学・工学部、大阪大学・工学部、名古屋工業大学、京都工芸繊維大学(いずれもぼんやり)
・5年前期:ようやく決定。
第一志望;東京工業大学・工学院(電気電子系)
第二志望;東北大学・工学部(電気情報物理工学科・電気工学コース)
編入学に向けて行ったこと(勉強以外)
ここでは編入学試験に向けて、勉強以外で行ったことを紹介したいと思います。
編入学試験に向けて行ったことは以下の7つ。
・編入学体験記を見る。(ZENPEN、はてなブログなど)(2~4年次)
→編入学試験に限らず、受験は情報戦であるといっても過言ではないと思います。編入学体験記を読むことは必須ムーブメントとといっていいかもしれませんね。
・編入志望先の大学に合格した先輩の話を実際に聞く。(4年後期)
→寮生であったため、容易でした。聞いたのは4年の10月ごろで、先輩の受験が終わってひと段落したタイミングでコンタクトをとりました。)
・Discordなどを用いて編入学志望者を募り、切磋琢磨する(4年後期)
→編入学を希望している人を募り、Discord等でグループを作っておくとよいです。私の所属していたグループでは、編入学試験の過去問やその解答、進捗状況ファイルなどが共有されていました。
・各大学のホームページ(メニュー欄にある編入学試験について、重要な連絡、etc)を逐一確認する。(随時)
→大学によって、ホームページの見やすさはまちまちです。気づかぬ間に「出願期間でした」なんてことがないように注意しましょう。また、募集要項を取り寄せるのにも時間がかかります。早め早めの行動を。
・親に編入について説明する、話し合う(可能な限り早く)
→大学に編入したい意思、検定料、交通費、宿泊費について事前に家族に相談しましょう。また、仮に編入学試験に合格したとしても、入学費、一人暮らしする場合の家賃が支払えないとどうしよもないです。私は編入勉強にのめりこみすぎて、親と真剣に話し合たのはなんと5年生の5月...。切羽詰まっていた時期でもあったので、親と口論になってしまいました。この記事をみてる人は、どうか早めに相談して、後悔の残らないよう切に祈っております。
・高専の学生課窓口にて、出願に必要な証明書などの発行手続きを行う。(5年次)
→私の通っている高専では平均1週間以上かかりました。また、編入試験が近くなると大勢の人が申請を行うため、早めに申請を行うことを推奨します。
・編入学前日から当日にかけてのスケジュールをまとめておく。(編入試験1か月前くらい)
→基本的に編入試験先が遠方だったため、ホテルに前泊して、当日ホテルから試験会場に向かい試験を受ける感じでした。私は鉄道を利用することがあまりなかったため、念のためWordで「どこで、何時の電車に乗るか、試験時間、etc」をまとめて、それを印刷したものを見ながら行動しました。まあ、何時の電車に乗るかとかは臨機応変に対応すればよいと思いますが、交通費、宿泊費等の試算はあらかじめしておきましょう。
その他の記事
長らくお待たせしました。勉強法・スケジュール・参考書編のページが完成しました!ブログを書くのがあまり得意ではないようで、長ったらしく仕上がってしまいました...。